懲戒免職に伴う退職金支給制限 裁量権の範囲逸脱等に当たらず

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普通地方公共団体の職員であった被上告人が、飲酒運転等を理由とする懲戒免職処分を受けたことに伴い、大津市長から、条例の規定により一般の退職手当の全部を支給しない処分を受けたため、上告人を相手に、上記各処分の取消しを求めた事案。

原審は、本件懲戒免職処分は適法として取り消し請求を棄却すべきとした上で、従前における公務貢献の程度と本件非違行為の内容及び程度等を比較衡量すると、本件非違行為は、一般の退職手当を全額支給しないことが相当とはいえず、社会通念上著しく妥当を欠き、裁量権の範囲を逸脱し、又はこれを濫用したものとした。

最高裁判所は、被上告人は長時間にわたり相当量の飲酒をした直後、帰宅するために本件自動車を運転したものであり、2回の事故を起こしていることから重大な危機を伴うものであった。さらに第1事故を起こしたにもかかわらず何ら措置をせず運転を続け第2事故をおこしながら帰宅し、翌朝臨場した警察官に虚偽の説明をしていた。被上告人は当時管理職である課長職にあり、上告人の公務に対する住民の信頼を大きく損なわせた。よって本件全部支給制限処分に係る市長の判断が、社会通念上著しく妥当を書いて裁量権の範囲を逸脱し濫用したものとは言えないとした。

■参考:最高裁判所|飲酒運転等を理由とする懲戒免職処分を受けた地方公共団体職員が、一般の退職手当の全部を支給しない処分が裁量権の範囲を逸脱等した違法なものとした原審の判断に違法があるとされた事例(令和6年6月27日・第一小法廷)|

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=93123